ひな祭りってどんな行事？

こんにちは。サードブレインです。

ひな祭りは桃の節句ともよばれ、春の訪れを感じさせる日本ならではの行事です。女の子のお子様がいらっしゃるご家庭では、ごちそうを作ってお祝いをされるのではないでしょうか。
そんな慣れ親しんだひな祭りについて、その由来や意味など詳しくご紹介したいと思います。

1.節句とは？

節句とは年間の節目にあたる日のことで、平安時代に中国から伝わってきたものだと言われており、江戸時代に”五節句”が定められてからは、日本全国で祝うようになったそうです。

”五節句”には、次のようなものがあります。

• １月７日・・・人日（じんしつ）の節句。七草がゆの日ですね。
• ３月３日・・・上巳（じょうし）の節句。３月の最初の巳の日を指します。今回のテーマである桃の節句、ひな祭りです。
• ５月５日・・・端午（たんご）の節句。
• ７月７日・・・七夕（しちせき）の節句。
• ９月９日・・・重陽（ちょうよう）の節句。菊の節句ともいい、無病息災や長寿を願う日です。

節句には、”旬の植物から生命力をもらい邪気を払う”という目的があるため、特別な食事や草花でお祝いや行事を行います。七草がゆ・ひな菓子・柏餅・菖蒲・笹などですね。

ちなみに、３月３日が桃の節句とよばれるようになったのは、旧暦の３月３日頃（現在の４月上旬）に桃の花が咲くことや、桃は魔除けの力を持っているので守ってもらえると信じられていたことに由来します。

2.ひな祭りは女の子の健やかな成長を願う行事

ひな祭りではひな飾りが特徴的ですが、ひな人形を飾るようになったのは江戸時代だと言われています。子供の身代わりとしてお雛様に厄災を引き受けてもらう、という考えもあったようです。またひな人形には、良縁に恵まれ幸せな結婚ができるように、という願いも込められています。

ひな祭りは女の子の成長と健康を願うもので、災いが降りかからないようにという家族の願いや、幸せな人生を送れるようにという気持ちを込めて、お祝いをします。
お子様の健やかな成長と幸せを願い、家族でお祝いする習慣は、江戸時代から続いているのですね。

3.ひな祭りにまつわる食べ物

３月３日が近づくとスーパーなどでよく見かける、ひなあられ・ひし餅・甘酒・ハマグリ・ちらし寿司・・・。どれも、縁起の良い食べ物とされています。

• ひなあられ・・・ひし餅を食べやすくするため、砕いて焼いたのがはじまりと言われています。関東では甘いポン菓子、関西では塩味のおかきが主流のようです。
  
  
• ひし餅・・・水面に広がって茂るヒシという植物に由来しているそうです。ひし形は成長や繁栄のシンボルとして親しまれていた形で、桃の節句のひし餅には、健やかな成長と豊かな人生が幾久しく続いていきますように、という願いが込められています。
  ひし餅の色にも意味があり、桃色は魔除け、白色は清浄、緑色は健康を表しています。
  
  
• 甘酒・・・昔は、邪気払いのために白酒を飲む風習がありました。子供でも飲める甘酒で代用して、受け継がれています。
  
  
• ハマグリ・・・ハマグリの貝殻は、もともと対だったものだけがピッタリ合うことから、一生添い遂げる仲の良い夫婦を表しています。旬が２～４月なので、時期的にもピッタリです。
  
  
• ちらし寿司・・・ひな祭り特有の食べ物ではありませんが、縁起の良い具材を使うのでお祝いの席によく登場するメニューです。例えば、エビは腰が曲がるまで長生きするように、レンコンは将来の見通しがよい、錦糸卵は黄身と白身が金と銀を表す、干しシイタケは神様へのお供え物に使われていたので縁起が良い、ゴボウは土の中で育つので基盤が安定する、などといった意味を持ちます。

4.ひな人形を飾る＆片付けるタイミングは？

ひな人形を飾るのは、春を象徴するひな祭りにぴったりの時期、立春の頃がよいとされています。なお、立春の１５日後（２月１９日頃）にあたる”雨水（うすい）の日”にひな人形を飾ると、良縁に恵まれるという言い伝えもあります。

避けたほうがいいのは３月２日、前日にあわてて飾ることです。”一夜飾り”と言われ、慌ただしく準備する様子がお葬式を連想させるため、縁起が悪いとされています。お正月飾りでも、同じようないわれがありますね。

気になるのが、片付けるタイミングです。昔から、”ひな人形を片付けるのが遅いとお嫁にいくのが遅れる”と言われており、気にされている方も多いのでは・・・。
実はこれは、”面倒がらずにきちんと片付けるように”という教えとして言われていた迷信なので、ご安心ください。一般的には、”啓蟄（けいちつ）”の頃（３月５日頃）に片付けることが多いようですが、決まりはありません。
むしろ、気を付けないといけないのは日にちではなく、天候です。曇りや雨の湿った日に片付けてしまうとカビの原因になってしまうので、よく晴れた日を選んで片付けるようにしましょう。

ちなみに、何歳までひな人形を飾ればいいのだろう・・・とお悩みの方。これも特に決まりはないので何歳になっても飾っていいそうですが、成人式や結婚をひとつの区切りとすることが多いようです。

ひな祭りは女の子の成長と幸せを願う行事、とご紹介しましたが、もちろん男の子もお父様も、ご家族そろってお祝いできることが一番の幸せですよね。
皆様で春の訪れを喜び、健康と幸せを願い、美味しいごちそうを囲んで楽しいひと時を過ごされますように・・・。