誰でもできる! 耐震診断チェックリスト

こんにちは。サードブレインです。

今住んでいる住居について、特に築年数が経っていると“大地震がきたら潰れてしまうかも・・・”と心配ではありませんか? 備蓄品や避難用持ち出し袋は準備できるけれど、建物そのものについてはどう備えればよいかわからず不安ですよね。そんな時、地震にどれだけ耐えられるかを知ることができる耐震診断をすると、補強が必要かどうかわかるのでおすすめです。耐震診断を業者に頼むとリフォームを勧められて断れなくなるかも・・・と心配な方、まずはご自身で耐震チェックをされてみませんか?

今回は、国土交通省が監修している“誰でもできる我が家の耐震診断”をご紹介します。これは一般的な木造住宅を対象としており、10個のチェックリストを点数化し評価するものです。点数をメモしながら、ぜひチェックされてみてください。

1.建てたのはいつ頃ですか?

  • 1981年(昭和56年)6月以降・・・1点
  • 1981年(昭和56年)5月以前・・・0点
  • よくわからない・・・0点

1981年6月に建築基準法が改正され、耐震基準が強化されました。1995年(平成7年)に発生した阪神淡路大震災において、1981年以降に建てられた建物の被害が少なかったことが報告されています。2000年(平成12年)6月にも建築基準法が改定されており、さらに耐震性が強化されているので、2000年6月以降に建てられた建物ならより安全でしょう。

2.今までに大きな災害に見舞われたことはありますか?

  • 大きな災害に見舞われたことはない・・・1点
  • 床下浸水・床上浸水・火災・車の突入事故・大地震・崖上隣地の崩落などの災害に遭遇した・・・0点
  • よくわからない・・・0点

大きな災害でなくても長い間風雪などの中で床下浸水等の災害に遭遇し、わずかな修復だけで耐えてきたならば、外見ではわからないダメージを蓄積している可能性があります。

3.増築について

  • 増築はしていない、または建築確認など必要な手続きをして増築した・・・1点
  • 必要な手続きを省略して増築した、増築を2回以上繰り返している、増築時壁や柱を一部撤去した・・・0点
  • よくわからない・・・0点

一般的に新築してから15年以上たてば増築することが多いのですが、その増築時に既存部の適切な補修・改修や増築部との接合をきちんと行っているかどうかがポイントです。

4.傷み具合・補修・改修について

  • 傷んだところはない、または傷んだらその都度補修している、健全であると思う・・・1点
  • 老朽化している、腐敗や白アリの被害など不都合が発生している・・・0点
  • よくわからない・・・0点

建物全体をよく見て判断してください。屋根や軒先が波打っている・柱や床が傾いている・建具の建付けが悪くなっている等の不具合があれば、老朽化していると判断します。また、土台をドライバーなどで突いてみて“ガサガサ”と聞こえたら腐敗や白アリの被害が発生しています。特に建物の北側と風呂場周りは念入りに調べましょう。白アリについては、梅雨時期に羽アリが見られたかどうかも判断材料になります。

5.建物の平面はどのような形ですか?(1階部分について)

  • どちらかというと長方形に近い・・・1点
  • どちらかというとL字型・T字型など複雑・・・0点
  • よくわからない・・・0点

整形な建物は地震に対して強く、反対に不整形な建物は比較的地震に弱いとされています。1階部分を大まかにみて、約91㎝(3尺)以下の凹凸・出窓・突出したバルコニー・柱のある物干しバルコニーなどは除外して、長方形に近いか・L字型やT字型やコの字型の方が近いかを判断します。

6.大きな吹き抜けがありますか?

  • 1辺が4m以上の大きな吹き抜けはない・・・1点
  • 1辺が4m以上の大きな吹き抜けがある・・・0点
  • よくわからない・・・0点

外見では形が整っていても、大きな吹き抜けがある場合は地震で建物をゆがめる恐れがあります。ここでは、小さな吹き抜けはないものとみなします。

7.1階と2階の壁面が一致しますか?

  • 2階外壁の直下に1階の内壁または外壁がある、平屋建てである、枠組壁工法(ツーバイフォー工法)である・・・1点
  • 2階外壁の直下に1階の内壁または外壁がない・・・0点
  • よくわからない・・・0点

2階の壁面と1階の壁面が一致していれば、2階の地震力はスムーズに1階壁に流れます。逆に一致していなければ、床を通して地震力が流れることになるので床面に大きな負荷がかかり、大きな地震が発生した場合は床から壊れる恐れがあります。ただし、ツーバイフォー工法は床の耐力が大きいため、壁面が一致していなくても地震に耐えられると判断します。

8.壁の配置はバランスが取れていますか?(1階部分について)

  • 1階外壁の東西南北どの面にも壁がある・・・1点
  • 1階外壁の東西南北で、壁が全くない面がある・・・0点
  • よくわからない・・・0点

壁の配置がかたよっていると壁の少ない部分ほど揺れが大きくなり、揺れの大きい部分から壊れていきます。ここでは幅約91㎝(3尺)以上の壁があるかどうかで判断します。

9.屋根葺材と壁の多さは?

  • 瓦など比較的重い屋根葺材で1階に壁が多い、またはスレート・鉄板葺・銅板葺など比較的軽い屋根葺材である・・・1点
  • 和瓦・洋瓦など比較的重い屋根葺材だが1階に壁が少ない・・・0点
  • よくわからない・・・0点

瓦は優れた屋根葺材ですが、やや重いためそれに応じた耐力が必要です。耐力の大きさは壁の多さで判断します。

10.どのような基礎ですか?

  • 鉄筋コンクリートの布基礎・ベタ基礎・杭基礎・・・1点
  • その他の基礎・・・0点
  • よくわからない・・・0点

鉄筋コンクリートによる基礎は堅固なので、その他の基礎より丈夫です。改めてどのような基礎か見直してみてください。

11.判定について

以上10項目の点数を合計します。

  • 10点・・・ひとまず安心です。念のため専門家にみてもらいましょう。
  • 8~9点・・・専門家にみてもらいましょう。
  • 7点以下・・・心配です。早めに専門家にみてもらいましょう。

いかがでしたか?
点数が高いからといって絶対安全とは限りません! 定期的な耐震チェックをおすすめします。また、このチェックリストは建物用なので、地盤については考慮されておりません。地盤も重要チェックポイントですので、ぜひ専門家にお問い合わせください。